nike freeはマジで効く

というのをレポートしようと思います。

実はジャパンの2ヶ月前から普段履き&トレーニング用にnike freeを履いていたのですが、結果ジャパンで3時間36分と24分ベスト更新。正直「ホントにこれだけで速くなるの?」と思っていた自分にとってはビックリの結果でした。ということで実際にどういう感じなのか、nike freeの使用感をレポートしようと思います。

箱を開けてみて

荒川マラソンで興味を持ってorderしたnike free。箱の中には使用上のマニュアルが入っていて、脚ができてない人が急激に使わないように「こういうメニューはどう?」みたいなことが書いてあります。一応ちゃんとトレーニングはしているつもりだったので、10kmLSDから使って様子を見てみよう、と思いました。

履き始めの感覚

初めて履いて歩いてみた感じはソールが薄い!という感覚でした。物理的には極めて厚いのですが、ソールが柔軟なので足裏が薄く感じるわけです。
例えば階段をいつもの感じで上がろうとすると、つま先が引っかからずに踏み外してしまいます。普通の靴ならソールの粘りで踏ん張れるんですけどね。

練習に使ってみて

最初は10kmLSDから使い始めたのですが、最初に走った感覚は「ソールの薄いレース用シューズ」みたいな感覚でした。ああなるほど、レース用シューズは確かに普段の練習用で使うには高価すぎるから、これはいいかもね(逆に言うと普段レース用シューズをトレーニングに使ってる人は別にそれでいいんじゃない?)と思いました。レース用シューズで1時間くらいなら十分耐えられるので、普段から積極的にトレーニングに使おう、と思い始めました。

逆にここで脛や足の甲を痛めたりしたら、普段履きからの使用をオススメします。

普段履きとして使ってみて

nike freeがすごいなと思ったのは、やはり普段履きの時だと思います。普段軽く歩くだけで膝下の脚の筋肉(カーフと脛周り)が熱くなります。
1時間程度のランの時は自然と足裏のテンションが張ってそれで十分走れるからいいのですが、普段歩くときは足裏がリラックスしているんで、そこを崩されてカーフや脛の筋肉を使うようになるんですね。これは面白いなと思いました。

ラスト1ヶ月の練習にて

最終的には20kmペース走で使うまでになりました。
「キツいんじゃない?」と言われたのですが、個人的にはそこまで変わらないかな?という感覚でした。nike freeが効き始めたなと気付いたのは、やはり後半の伸びが出てからです。昔は終盤になると「もうダメー」と脚の踏ん張りが利かなくなるのですが、今は後半もpushし続けることが出来る。
とくに20kmペース走の時に1kmラップを計って、前半と終盤で10秒しか落ちてないのには驚きました。たかが道具でここまで速くなるもんなのか?まだまだ半信半疑でしたが、nike free効果もあるんだろうなと思いました。

レースにて

結局レースまでの2ヶ月間、雨の日の練習以外はnike freeを片時も離さずに履き続け、本番に臨みました。本番のレースはアイアンマンジャパンのランパートでした。
レースではもちろんレースシューズを使ったわけですが、20kmを2時間を10分切るタイムで通過し「え!?計り間違いじゃないよね?」と驚きました。去年はギリギリ4時間切りの3時間59分だったので、前半だけだと大幅タイムアップです。
後半の脚のタレを心配したのですが、後半もまだまだpushし続けることが出来る!昔の自分からは信じられないレース運びでゴールすることが出来ました。

結果3時間36分だったのですが、これは私が若潮ラソンで出した今期ベストタイム、3時間27分の10分落ちです。まぁ若潮ラソンの時はnike freeを使っていないので今走るとどうなるか解りませんが、それでもベスト10分落ちというのは速くなったというよりもタレない脚が出来たというところでうれしかったです。

整骨院の人と話していて

レースが終わった後に整骨院の人とインソールの話をしていたのですが、その時に
「足裏のアーチが疲労しているとシンスプリントやカーフが痛くなる。膝下回りの痛みを感じたら、まず足裏を疑ったほうがいいですよ。」
という話を聞きました。

逆に言えば足裏のアーチを崩すというのは、ランに必要な脚回りを鍛えることになるわけで。そして度が過ぎると怪我の元になる。言われてみればnike freeはわざと足裏のアーチを崩すようにソールが曲がるので、それが積もり積もって効果として現れるんだろうなぁ、と思いました。

しかしこのアーチを崩す靴、というのは、実際に使う人の判断が求められると思います。これがnike freeのすごい難しいところ。
・次のステージに進む(速くなる)には、やはりある程度の苦痛は必要。
・しかし度が過ぎると怪我をして3ヶ月・半年・1年と棒に振る可能性もある。
・よって今の痛みが怪我なのか肉離れなのかただの筋肉痛なのか、の自己診断する力が必要。
・或いは専門医のコンディショニングもあった方がいいかもしれない。
・やっぱり素人にはオススメできない?
・でもサブスリーを狙うような位置にある人は、積極的にトレーニングに使ってもいいんじゃない?
といった感じです。